民泊とは何か?簡単にわかりやすく解説。起源、法律、種類について
2020.10.16ここ数年で耳にする機会が多くなってきた「民泊」というキーワード。「民泊ってよく聞くけど、結局は何のことなの?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
・この言葉の意味自体がわからない
・自分には関係ないの?
・詳しく分からない
・どういう仕組みなの?
など、こういったように漠然としたイメージを持たれる方も一定数おられるのではないかと思います。
東京オリンピックも近づいており、日本を訪れる外国人の方や、東京に足を運ぶ地方の方も増えてくる中で民泊は非常に重要な役割を担ってくれています。民泊の法律も新たに制定され、プライバシー的にも安心度が高まってきました。
「民泊を有効活用したい。」「民泊について知っておきたい」そんな方に向けて、この記事では民泊とは何なのか?わかりやすく簡単に解説していきます。
目次
民泊とは?民泊の定義について解説
民泊とは、その名前からも想像がつくように、民家に泊まることを言います。個人の方の住宅や保有しているマンションを観光客に貸し出すサービスです。
法律上の正式名称は「住宅宿泊」などと言われています。
投資物件を有料で貸し出すサービスを民泊と一般的に呼ばれるようになっています。 正式な定義は曖昧ですが、「民泊とは、宿泊できるように提供された個人宅の一部や空き別荘、マンションの空室などに宿泊すること」です。 NAGOYA APARTMENTの民泊はマンション一室タイプと一軒家貸切タイプがあります。
民泊の起源は?
民泊はもともと善意で行われることがほとんどでした。
現代ではめっきりと減ってしまいましたが、一昔前では、無償で見知らぬ人にご飯をあげたり、泊まる場所を提供していました。
これらのほとんどの場合が、提供する側の善意で行われていたのです。
しかし、時代は変化していくもので、最近ではそういった取り組みをほとんど見かけなくなりました。
2008年ごろからは民泊の仲介サービスを提供するAirbnb(エアビーアンドビー)が出現しました。民泊は、外国人観光客へ個人宅や投資用マンションを貸し出す新しい業態として、徐々に普及していきました。
現在では、個人宅を貸し出すサービスのことを民泊というようになりました。
民泊に関する法律は?
「個人宅を貸す」という業態に対し既存の旅館業法で規制すると、ほとんどの物件が何かしらの条件を満たせず違法民泊が増加してしまう問題が発生しました。
そこで、従来の旅館業法を改正し、新しいビジネスモデルとしての「民泊」に対する「民泊新法(住宅宿泊事業法)」を制定する流れとなりました。
民泊新法のざっくりとした概要
民泊新法には2つの特徴があります。
・建物の用途
旅館業法の場合は「ホテルまたは旅館等」が適用されますが、民泊新法の場合の建物は「住宅」です。
ホテルや旅館が営業することができない住宅専用地域で営業することが可能なのです。
そのため地域ならではの暮らしを体験できるのも一つの特徴です。
ただし、地域によっては営業を規制されていたり、期限を規制している場合もあるようなので、万が一開業を考えている方は確認が必要です。
・年間営業日数の上限
もう一つの特徴としては、営業日数が制限されている点です。
年間で営業日数の上限が180日に設定されています。
180日を越した場合、営業はできないようになっています。限られた日数となるとビジネス的にもまずいので、残りの期間でマンスリーマンションとして活用するなど、他の方法を工夫されている方が多くいます。
民泊新法では、住宅を貸し出すことを前提としていますが、すべての住宅が貸し出せるわけではない点に注意してください。
民泊の種類
民泊の種類は大きく分けて2種類があります。
1.家主居住型の民泊
家主が宿泊者と一緒に宿泊施設に泊まるタイプの民泊です。住宅提供者が住宅内に居住しながら、当該住宅の一部を利用者に貸し出すものを指します。
ホームステイと同義だと思ってもらえるとわかりやすいのかなと思います。
家主居住型の条件は以下の通りです。
・個人の生活の本拠地である住宅であること
・提供日に住宅提供者も泊まっていること
・年間提供日数などが「一定の要件」を満たしていること
住民票がある家であっても、宿泊者が泊まる家に家主が止まっている必要があるのです。休暇中に貸し出す場合は、家主居住型として貸し出すことはできません。
さらに、「ホームステイ型民泊」という言葉も定着しつつあります。
家主居住型民泊と似ていますが、「長期滞在かどうか」などによって呼び方が変わります。
ホームステイ型民泊についてはこちらの記事をご覧ください。
2.家主不在型
家主不在型とは、その名の通り家主が提供した住宅にいない民泊を指します。
家主不在民泊の条件は以下の通りです。
・個人の本拠でない、または個人の生活の本拠であっても提供日に住宅提供者が止まっていない住宅であること。
・年間提供日数が「一定の要件」を満たしていること。
・提供する住宅において「民泊施設管理者」が存在すること。
民泊と混同されやすい「旅館業」、「ゲストハウス」、「バケーションレンタル」との違いについてはこちらの記事で解説しています。
なぜ民泊が注目されているのか?
民泊が注目されている一番の要因としては、「外国人観光客」の増加が挙げられます。ここのところ中国人観光客の来日爆買いはおさまってきたのですが、年々来日外国人観光客の人数は増えてきています。観光庁の調べによると、2016年の日本への外国人旅行者数は2404万人で、4年連続で開こう最高を更新したという調査結果が出ています。
日本は島国ですから、海外から日本に来る手段は船か航空の二通りしかありません。日本に住んでいる私たちからするとあまり感じませんが、入国手段が2種類しかないのは、海外の人にとって不便なのです。
それでも世界で8位の観光数を誇る日本。そこにはよほどの魅力があるのでしょう。それだけ海外からのお客さんが増えていることは、それに伴って宿泊施設が必要になるということです。海外旅行なのに日帰りなんてことはあり得ませんからね。
しかし、「それならすぐにホテルを建てよう」と気軽に決められることでもありません。なかなか難しい話です。大型のホテルを建設するにも大きな費用や土地の問題もでてきます。
そこで注目されているのが民泊です。今ある住宅を活用して観光客に宿泊施設を提供できるのです。しかも、日本では年々空き家の数が増えてきています。
平成31年4月26日に平成30年住宅・土地統計調査の概数が公表されました。調査によると全国の空き家数はおよそ846万戸(前回調査では約820万戸)、全住宅に占める空き家の割合(空き家率)は13.55%(前回調査では約13.52%)となりました。
引用: 空家・空地管理センター
そこで空き家をリフォーム、リノベーションしてそこに観光客を止めることで、空き家問題が徐々にですが、解消されてきているのです。
しかも、今までただの空き家だったものを活用し、ビジネスとして成り立つというおまけまでついています。
民泊でのインターネット仲介サイトとして業界最大手なのが、Airbnb(エアビーアンドビー)です。世界192カ国で80万以上もの宿を提供しています。
民泊は通常の宿泊施設よりも、安価な物件が多いため、観光客だけでなく、通常の宿泊施設としても有効です。
民泊宿泊の持ち物チェックリスト
アビーを始めとする民泊を利用する際にあったら便利な持ち物をご紹介。
旅行準備の際、以下のチェックリストを役立ててくださいね。
チェック | 持ち物 | 備考 |
パジャマ | ホテルや旅館のように常備されていることはほぼないので愛用するものを | |
歯磨きセット | 歯ブラシはもちろん、歯磨き粉も置いていない可能性あり | |
コンディショナー | シャンプーはあってもコンディショナーはないかも | |
洗顔料 | ボディソープだけという場合は多い | |
シェーバー | T字のカミソリだけという場合は多い、使い慣れたものを | |
爪切り | 清潔な爪切りを使いたいなら持参するのが確実 | |
物干しロープ | 洗濯機があるのが民泊の魅力だが干すスペースが限られているかも | |
ハンガー | 十分な数用意されていない場合に備えても | |
S字フック | カバンなどの置き場所がないと困るのであると便利 | |
延長コード | 電源を便利に使うためには必須 | |
折り畳み傘 | 傘を用意するホストは多いが持ち歩きには折り畳み式がベター | |
耳栓 | いつもと違う環境なので就寝時にあると良い | |
常備薬 | 薬の提供は禁止された行為。市販薬であっても自分で用意しておこう |
その他にも、女性用の持ち物リストや海外で民泊を利用する場合の持ち物リストを以下の記事で詳しくまとめています。
民泊の料金は?いくらが相場?
値段の相場と一概に言っても、東京と大阪でも異なりますし、そういった大都市と地方でもまた価格は変わります。また、広さにもよって異なります。
東京だと20平米ほどの2人向けアパートでも安くて5,000円前後、だいたい8,900~10,000円前後が平均となります。
これが大阪だと8,000~10,000円前後、名古屋は7,500~10,000円前後が相場となります。
東京で40平米ほど、4~6人が泊まれるくらいの広さとなると1泊あたり18,000~20,000円前後が平均です。
大阪だと9,000~16,000円くらい、名古屋は8,000~15,000円くらいが相場です。
ホテルよりもだいぶお得に泊まれるところが多いのが嬉しいですね。
民泊の料金について詳しくはこちらの記事で解説しています。
民泊の料金の計算方法は?
ホテル泊の場合は、1泊一室あたりいくら、もしくは1泊一人当たりいくら、という料金設定になっていますが、民泊の場合は、
基本の部屋料金+人数チャージ+清掃費
が基本的な計算方法になります。
この基本の部屋料金は2名までは含まれるなど、基本設定の人数料金は含まれます。
その基本設定人数をオーバーした人数から人数チャージが加算されます。
民泊の料金計算方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
民泊施設への移動手段
日本国内だと言葉もわかるため、あまり事前にアクセスを調べたりしない場合もあるかと思いますが、効率よく民泊施設へ到着するためにも事前に確認しておくと、当日の疲労も少なく済むかと思います。
また、ホストからの送迎の提案や空港などでの闇営業タクシーなどは違法ですので十分に注意しましょう。
民泊の往復移動について詳しくはこちらの記事で解説しています。
民泊のチェックイン方法
民泊のチェックイン方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
民泊施設へ宿泊する場合も、ホテルなどと同様にチェックイン手続きが必要です。
チェックイン手続きを行うことで、何日の何時から、誰が何名で宿泊、利用したのかを把握しています。
民泊施設の場合、通常のホテルと同様の有人でのチェックイン、また無人でのセルフチェックインの二種類のチェックイン方法があります。
チェックイン方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
民泊のご飯・食事メニューはどうする?
ホテルのようにレストランはありませんが、民泊はキッチンがあることが多いので自炊することが可能です。
自炊までしなくても、簡単に温めることができたりカトラリーが揃っていたりするので、地元のデリバリーでお惣菜を購入してゆっくり食事したり、ホームパーティーのように仲間内で食事をつまみながら楽しみましょう。
民泊のご飯・食事メニューについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
民泊のおすすめ物件
今や旅の宿探しにおいて、「民泊」は外せない物件になってきました。
最近注目を集めているのが、女子会や特別な日のデート、合コンなどに民泊を利用すること。
今人気の女子会、デート、合コンにおすすめの民泊物件を以下の記事でご紹介しています。
名古屋市をはじめとした愛知県特集はこちらの記事をどうぞ。
民泊施設を探すためのポータルサイトをお探しの方はこちらの記事をご覧ください。
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