airbnbで予約したら宿泊者名簿への記入依頼が!民泊で必要な宿泊者名簿とは?
2021.10.05AirbnbやBooking.comなど、民泊サイトで予約をしたら、宿泊者名簿の提出依頼があってびっくりしたことはありませんか?
メールで個人情報を送ることにちょっと戸惑いを感じる方もいるのではないでしょうか。
これは法律上必須なのでしょうか。それとも適当に書いてOK?
宿泊者名簿とは何なのでしょうか。宿泊施設に泊まる際の宿泊者名簿についてご紹介します。
宿泊者名簿とは?
宿泊者名簿とは、該当の物件に宿泊したゲスト情報をまとめた名簿のことです。
2019年に住宅宿泊事業法(民泊新法)ができたことを受け、民泊の管理者は必ず宿泊ゲストの情報を確認しなければなりません。
確認する内容は以下です。
・本人確認を必ず行い、作成する
・作成の日から三年間保存する
・宿泊者の氏名、住所、職業及び宿泊日を記載する
・宿泊者が日本国内に住所を有しない外国人であるときは、その国籍及び旅券番号を記載する
住宅宿泊事業法(民泊新法)の該当箇所を以下に引用します。
第八条 住宅宿泊事業者は、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより届出住宅その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める場所に宿泊者名簿を備え、これに宿泊者の氏名、住所、職業その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める事項を記載し、都道府県知事の要求があったときは、これを提出しなければならない。
宿泊者は、住宅宿泊事業者から請求があったときは、前項の国土交通省令・厚生労働省令で定める事項を告げなければならない。(周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項の説明)
引用: 住宅宿泊事業法
宿泊者名簿の目的
なぜ宿泊者名簿が必要なのでしょうか。
法律で定められているには理由がいくつかあります。
1.テロリストや詐欺グループ、麻薬の取り締まりなど犯罪者潜伏時の特定
通常、私たちが居住している住所は住民票などで誰がどこに住んでいるのか、国が特定することができます。
一般の人であればそもそも特定の必要はあまりないかと思いますが、テロリストや詐欺グループ、麻薬の売買など犯罪に関わっている人など警察が探している人の場合、どこにいるのかわからないように潜伏していることがほとんどです。
そういった際、民泊や宿泊施設で本人確認が不要となると、恰好の潜伏先となり、犯罪の温床となってしまいます。
そういうケースを防ぐためにも宿泊者名簿、そして本人確認を必要としています。
筆者は民泊のコールセンターなどでも働いたことがありますが、実際に警察から宿泊者の照会を受けたことも複数回あります。
※その場合も、該当していないゲストの個人情報の提出はありませんので、一般の方は個人情報の心配は不要です。
また、法律で定められているからというだけでなく、本人確認や宿泊者名簿の作成を怠っていると、そういった犯罪の幇助をしていることになってしまいますので、民泊運営者はきちんと宿泊者名簿を作成する義務があり、また宿泊者も強力する必要があります。
2.感染病など病気が発生した際の通知や、感染ルートの特定
最近の新型コロナウィルスのように感染病が発生した場合にも、宿泊しているゲストへ連絡をしたり、拡散ルートの確定などに宿泊者名簿が活用されます。
宿泊しているゲストが外国人だった場合、感染病などのニュースを知らない場合もあるので通知したり、どこの国からのゲストがどこに宿泊したかなどによって拡散ルートを特定したりすることができます。
海外で発生した感染症が日本に持ち込まれるケースも多くあるため、外国から入国後の移動状況を確認することに役立ちます。
個人情報について
上記のことから民泊の運営事業者は宿泊者名簿の作成・保管が義務とされています。
よく、ネットなどで宿泊者名簿の提出が嫌な場合はホテルなどに泊ったらいいという書き込みがありますが、これは一部誤っています。
ホテルや旅館でも宿泊者名簿は必要です。チェックインの時に住所や名前などの記入を求められますよね。
あの記入用紙が宿泊者名簿です。
最近はネットからの申込も多くなったので、申込時に個人情報を送っていたりするとない場合もありますね。
エアビーや民泊施設だと対面でのチェックインではなく、非対面でのチェックインを導入している場合もあり、その場合、ホテルチェックインでの記入シートを事前にメールやWebフォームで依頼しているわけです。
なので、対面でのチェックインだと本人確認書類は不要になりますので、ネットでの書き込みも一部は正しいです。どうしてもWebで個人情報を出したくない場合はホテルや旅館、もしくは対面でのチェックインを行っている民泊施設を予約するとよいでしょう。(民泊もすべてがセルフチェックインではないので、事前に紹介ページをチェックしてみてください。)
なお、メールやWebフォームでの個人情報ですが、現在は個人情報保護法もありますし、民泊施設を運営している団体であればもちろん個人情報の大切さも十分理解しています。
基本的には担当者のみが確認できるようにしており、大切に保管していますので安心できると思います。
不安が残る場合には、
・個人情報を送るメールと本人確認書類を送るメールを分ける
・本人確認書類を送る際にはパスワードをかけて圧縮して送る
・その際には本人確認書類のメールとパスワードの連絡メールも分ける
ことを徹底すると安心かと思います。
今の時代、個人情報を人や企業に渡すってちょっと・・と躊躇することもあるかと思います。
でも、営業に使うためのものではなく、非常時などのために使われるものということで安心ですね。
法で定められている名簿のため、もちろん、きちんと管理されない場合には国からの指導が入ります。
自身の安心のためにも、スムーズに宿泊者情報の提出をして、民泊ステイを楽しんでください!
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