人気の民泊で駆けつけ代行とは？エアビーアンドビーで発生する駆けつけについて

民泊を運営開始する際、自主管理するか、運営代行に委託するかまずは迷うのではないでしょうか。
また、運営代行に委託するとなった場合、運営代行会社も現在は多数営業しており、どう選んだらよいのか悩みます。
そんな時にチェックしてほしい駆けつけ代行についてまとめます。

民泊運営での駆けつけとは？

家主不在型の民泊運営を行う場合、緊急時に宿泊施設へ速やかに駆けつけることができる体制をとっておく必要があります。
家主不在型での民泊運営には、必ず住宅宿泊管理業者の指定が必要ですので、実際の駆けつけはこの住宅宿泊管理業者が対応することになります。

では実際、駆けつけが必要になるのはどんな時なのでしょうか。

1）エアコンなどの重要家電の故障

よくあるケースの一つが真夏や真冬にエアコンがつかない、温度調整が効かない、などです。

原因は、自身が住んでいるわけではないため、少しずつ不調が出ていても気づきにくいことや、最近の猛暑などで壊れやすくなる場合があることなどです。
清掃の時などに、清掃スタッフもエアコンを付けて確認するものの、気温設定を変更してもなかなか変わらない、など、調子がよくないというケースには気づきにくいものです。

あきらかに電源がつかない、などの場合はわかりやすいのですぐにわかりますが、不調には気づきにくいです。
また、宿泊ゲストも少し調子が悪いからといっても、使えている間は特に連絡や報告もありません。
そのため、実際にエアコンがつかない！と故障になってから問題が発覚するケースが多いのが現状です。

そしてなぜか、エアコンの電源が入らない、などというトラブルは真夏に起きたりするのです。筆者も真夏に経験済みです。

今や真夏となると夜でも気温が30度を越すこともざらにあります。そんな中、エアコンが使えないとなると、命にも関わってきます。エアコントラブルは夜遅くても比較的連絡が入りやすいので自主管理の場合、事前に対応マニュアルを用意しておくと安心です。

対応策としては、扇風機などの代替品を届けることになります。もし比較的新しい機種などで部品がすぐ手に入りやすい機種であれば、便利会社などに緊急対応を依頼することもできます。
扇風機を差し入れたとしても、真夏に連泊や長期滞在の場合は厳しく、すぐにエアコンの修理対応が必要になります。しかし真夏はなぜか故障が多いためかすぐに修理に来れるとも限らないので、要注意です。

もしエアコンが故障し、すぐに修理ができない場合、以降の予約ゲストへも連絡を入れることをお忘れなく。

2）ガスがつかない、電気がつかない等

次によくあるのがガスがつかない、電気がつかないなどのトラブルです。
これは地震などで安全装置が働いてガスのメーターが自動停止してしまった、ブレーカーが落ちてしまったことが原因であることも多く、事前に解消マニュアルや注意点をまとめておき、ゲストへ周知しておくことである程度回避は可能です。

しかし、対応マニュアルを用意しておいても解消できない（理解できない場合も含む）ケースもたまにあり、現場駆けつけが必要になるケースの一つでもあります。

3）騒音など近所トラブル

次に駆けつけが必須になるパターンとしては騒音などのトラブルで近所からクレームが入った場合です。
この場合は、その場での即時対応が必要となるため、駆けつけが必要になります。
飲酒していたり、観光から戻ってきて夜に騒ぐパターンが多いため、夜間での発生が主になります。

民泊での想定されるトラブルについてはこちらの記事でもまとめています。

4）鍵の紛失

その他のトラブルとしてはゲストが鍵をなくしてしまった、具合が悪いなどで倒れてしまった等の緊急時です。
病気や怪我等のトラブルは基本的にはゲスト自身で救急車を呼ぶなどの対応になることがほとんどかと思いますが、言語の問題でホストや運営者へ連絡が入る場合もあります。

※外国語で受信できる医療機関の紹介や翻訳サービスも東京都では提供があります。

また、筆者が経験したトラブルでは夜中の3時に酒に酔ったゲストが部屋の鍵を紛失して入室できないと電話してきたケースもあります。設置の鍵を電子キーやスマートロックにしておくことで解消することもできますが、すぐに変更できない場合もあり、物理キーを採用している宿泊施設では鍵問題が発生することも念頭においておくとよいかと思います。

民泊運営の方法は2種類

民泊を運営するには、二種類の方法があり、「家主居住型」と「家主不在型」です。
家主居住型は自分が住んでいる家の一部を貸し出すため、特に運営代行や駆けつけ対応も不要です。
ここでは一般的にビジネスとして運用する家主不在型について説明します。

家主不在型の場合、必ず緊急時の駆けつけ対応のできる体制であることが求められます。
管理方法としては、自主管理するか、エアビーアンドビーなど民泊に対応する運営代行会社に委託するかの二択になります。
自主管理か民泊運営代行会社に依頼するか、どちらを選択するかはこの駆けつけ対応の可否によってほぼ決まります。

オーナー自身がトラブルが生じた際に30分以内に駆けつけができない場合は管理者を委託する必要があります。
もし物件の近隣に住んでいるなど、自身で駆けつけができる場合には、自身を「住宅宿泊管理業者」として登録すればOKです。
なお、トラブルはいつ起こるかわからず、他に本業を持っているオーナーの場合は現実的に自主管理は厳しく、代行会社などに委託することが一般的です。

駆けつけサービスの委託先

住宅宿泊管理業者を委託するとした場合、誰に依頼したらよいでしょうか。
大きくわけて、民泊運営代行会社か駆けつけ代行サービスを提供しているセキュリティ会社に依頼するかのどちらかとなります。

1）運営代行会社

民泊の運営代行会社に委託する場合、一番のメリットは駆けつけ代行だけでなく、集客や顧客対応までワンストップで依頼できることです。

また、民泊やインバウンドに特化しているため、トラブル防止のためのマニュアル作成や緊急コールが入った際に外国語で対応ができる等、駆けつけをできる限り少なくすることが可能です。
それ以外のメリットとしては、エアビーアンドビー（Airbnb）だけでなく、色んなポータルサイトへも対応を行っており、稼働率の向上を見込めます。

デメリットとしては、駆けつけ代行のみを依頼できるケースが非常に少ないこと、会社によっては駆けつけサービスがオプションになっており、委託費が高額になる場合があることでしょう。

2）セキュリティ会社

駆けつけ代行のみを委託したい場合、セキュリティ会社に委託する事も一つの方法です。

例えば、大手保険会社の「損害保険ジャパン日本興亜」を傘下に有するSOMPOホールディングス株式会社は、現在Airbnbと業務提携しています。
そのため、民泊やインバウンドに特化したサービスや保険類を開発しており、提供しています。

SOMPOホールディングス傘下の「株式会社プライムアシスタンス」では、24時間体制でコールセンターを運営しており、緊急時の現地駆けつけサービスも提供しています。
大手のこういったサービスのメリットとして、24時間365日対応が可能であること、また全国ネットワークを持っていること、各サービスに対応できる会社と提携していることです。

また、大手の場合、サービスの提供が安定していることも魅力の一つです。
プライムアシスタンスを利用する際のデメリットとしては、Airbnbと提携しているため、Airbnbのサイトに登録が必須です。